テクニカル分析

チャートパターンとは

FXのチャートパターンは、価格の変動が特定の形状やパターンを形成することを指します。

主なパターンにはヘッドアンドショルダー、ダブルトップ/ダブルボトム、トライアングル、レクタングル、カップアンドハンドルなどがあります。これらのパターンは、トレンドの方向性や転換、反転の可能性などを示し、テクニカル分析において重要な役割を果たします。

主要なFXチャートパターンは多数ありますが、一般的には以下の10種類が主要とされています。

  • ヘッドアンドショルダー
  • ダブルトップ/ダブルボトム
  • トライアングル
  • レクタングル
  • カップアンドハンドル
  • 三重底/三重天井
  • ウェッジ
  • 逆三角形
  • ダイアモンド
  • ハンマー/インバートドハンマー

ヘッドアンドショルダー

ヘッドアンドショルダーは、トレンド転換を示す重要なチャートパターンの一つです。上昇トレンドの頂点に現れ、中央に高い頂点(頭)、両側に小さい頂点(肩)がある形状をしています。頭の周りに形成される両側の肩の高さがほぼ同じであり、頭の高さよりも低いことが一般的です。このパターンが完了すると、価格は通常、下降トレンドに転換します。ヘッドアンドショルダーパターンは、トレンドの弱点や変化の可能性を示すために使用され、トレーダーに価格の転換点を警告する重要なシグナルを提供します。

ダブルトップ/ダブルボトム

ダブルトップおよびダブルボトムは、トレンドの反転を示す重要なチャートパターンです。ダブルトップは、価格が二度の同じ高値に到達した後に形成されるパターンであり、トレンドが上昇から下降に転換することを示します。一方、ダブルボトムは、価格が二度の同じ低値に到達した後に形成されるパターンであり、トレンドが下降から上昇に転換することを示します。

これらのパターンは、トレンドが転換する可能性が高い場所を示すために使用されます。ダブルトップでは、価格が二度の高値で抵抗に遭遇し、その後下降し始めることがあります。ダブルボトムでは、価格が二度の低値でサポートを見つけ、その後上昇し始めることがあります。

これらのパターンが完了するまでには、トレンドが反転する可能性がありますが、必ずしもそのようになるとは限りません。トレーダーは他の指標やパターンと組み合わせて、取引のタイミングや戦略を決定することが重要です。

トライアングル

トライアングルは、価格が上昇または下降トレンド中に、価格が対角線のような形状で収束するパターンです。トライアングルには、対角線が上向き(上昇トライアングル)または下向き(下降トライアングル)のバージョンがあります。このパターンは、価格が一定の範囲内で動き続けるときに形成されます。

上昇トライアングルでは、上向きのトレンドラインと水平な抵抗ラインが価格を挟み込みます。下降トライアングルでは、下向きのトレンドラインと水平なサポートラインが価格を挟み込みます。価格はトライアングルの形成中に押し込まれ、ラインに対する価格の動きが狭まっていくことが一般的です。

トライアングルは、価格が一定の範囲内で収束するため、トレンドの方向性が不明確になる場合によく見られます。トライアングルが形成されると、価格が一方向に突破する前に価格の動きが狭まります。この突破は通常、トレンドの継続または転換を示します。

トライアングルは、トレンドの方向性を示すために使用されます。価格がトライアングルの形状内で収束すると、トレーダーは価格の動向を待ち、突破の方向性を確認することが一般的です。この突破を待ってから取引を行うことで、トレーダーはトレンドの方向性に従った取引を行うことができます。

レクタングル

このパターンは、トレンドの一時停止や相場の休憩を示すことがあります。

レクタングルは、上昇トレンドや下降トレンドの途中でしばしば見られます。価格が上昇してレジスタンスに達し、その後水平に動き始めると、レクタングルが形成されます。同様に、価格が下降してサポートに達し、その後水平に動き始めると、再びレクタングルが形成されます。

レクタングルの上限はレジスタンスラインであり、下限はサポートラインです。価格はこれらのライン間を動き続け、しばしばレジスタンスとサポートの間で反復的に動きます。

レクタングルが形成されると、価格が一時的に一定の範囲内に収束するため、トレーダーは相場の動向を注視することが重要です。価格がレクタングルの上限または下限に接近すると、トレーダーは価格がどの方向に動くかを注視し、その方向性に応じて取引を行う戦略を立てることができます。価格がレクタングルの範囲外に突破すると、トレンドの再開や逆転の可能性が高まります。

カップアンドハンドル

カップアンドハンドルは、価格チャート上に現れる形状パターンの一つであり、トレンドの反転を示す可能性があります。このパターンは、上昇トレンド中に形成され、カップの形状をした部分(底)に続いて小さなハンドルが形成されることで特徴づけられます。

まず、価格が一定期間下降し、その後カップの形状をした部分が形成されます。このカップの底は、価格が下落し始め、その後再び上昇する形状をしています。次に、カップの底から上昇し、その後一時的に価格が下落して小さなハンドルが形成されます。最後に、ハンドルの終わりで価格が再び上昇し、トレンドの反転が起こる可能性があります。

カップアンドハンドルパターンは、トレンドの反転を示す可能性があるため、トレーダーにとって重要なシグナルとなります。カップアンドハンドルパターンが形成されると、価格が下落していたトレンドが終了し、新しい上昇トレンドが開始される可能性があります。トレーダーはこのパターンを見つけ、トレンドの反転を予測して取引の機会を見つけることができます。

三重底/三重天井

三重底(さんじゅうてい)とは、株価や市場のチャート分析において、価格が3度支持されるポイントを指す。これは、価格が何度か下落し、その度に同じ水準で反発することで形成される。一般的には、三重底が形成されると、その後の上昇が期待される。一方で、三重天井(さんじゅうてんじょう)はその逆で、価格が3度上昇し、同じ水準で抵抗されるポイントを指す。これらのパターンはテクニカル分析の手法として利用され、トレンド転換のシグナルとして注目される。

ウェッジ

価格が対角線上に収束する形状を示す。上昇トレンドでは上昇ウェッジが、下降トレンドでは下降ウェッジが形成される。ウェッジは、価格の変動が急速に収束していることを示し、トレンドが鈍化している可能性があることを示唆する。ウェッジが形成される過程で、価格はしばしば対角線上で複数回テストされることがあり、これはトレーダーにとって重要なサポートやレジスタンスのレベルとなる。ウェッジが終了すると、価格はしばしば急激な動きを見せ、新しいトレンドが始まることがある。トレーダーはウェッジの形成を確認し、その後の価格動向を追跡して、トレードの戦略を立てることができる。

逆三角形

通常、下降トレンド中に形成される。このパターンでは、価格が下降し、一定のサポートラインに到達すると、そのラインで支持されて反発し、高値が下降トレンドラインに沿って形成される。一方で、下降トレンドラインは下降トレンドの抵抗を示す。価格はこのトライアングルの形状の中で動き、トレンドラインに沿って取引される可能性がある。逆三角形が形成されると、価格はしばしばトライアングルの上端から下降トレンドラインに向かって動き、トレンドが強まる可能性がある。逆三角形の解釈は、通常、価格が下降トレンドラインを上抜けることで強気のシグナルと見なされる。しかし、抜ける前に価格がサポートラインを下回る可能性もあるため、トレーダーはこのパターンを確認する際にリスク管理を考慮する必要がある。

ダイアモンド

通常、転換点やトレンドの反転を示す形状を持つ。このパターンでは、価格が一定のレンジ内で上昇し、その後下落する「上昇トレンドライン」と、同様に一定のレンジ内で下落し、その後上昇する「下降トレンドライン」が形成される。これらのトレンドラインがダイヤモンドの形状を作り出す。このパターンが形成される過程で、価格は上昇と下降を繰り返し、一種のダイアモンドの形状を示す。ダイアモンドはしばしば、価格の変動が鈍化していることを示し、トレンドの転換点を示唆する。特に、ダイアモンドが上昇トレンドの最後に出現する場合、それは強い売りシグナルと見なされることがある。一方、ダイアモンドが下降トレンドの最後に現れる場合、強気の反転が示される可能性がある。トレーダーは、ダイアモンドが形成される過程での価格動向を注視し、その後の動きに基づいて適切なトレード戦略を立てることができる。

ハンマー/インバートドハンマー

ハンマーは、下降トレンドの最後に現れ、価格が下落した後に急速に反発するローソク足パターンです。実体は短く、下部に長い影(下ヒゲ)を持ち、上部にほとんど影がない特徴的な形状をしています。これは売り圧力が弱まり、買い圧力が強まっていることを示しています。一般的に、ハンマーが上昇トレンドの転換点を示す強気の反転シグナルと見なされます。

一方、インバートドハンマーは、上昇トレンドの最後に出現し、価格が上昇した後に急速に反発するパターンです。ハンマーと逆の形状をしており、実体は短く、上部に長い影(上ヒゲ)を持ち、下部にほとんど影がない特徴を示します。これは買い圧力が弱まり、売り圧力が強まっていることを示しています。インバートドハンマーは、下降トレンドの終了と強気の反転の可能性を示すシグナルとして解釈されます。トレーダーはこれらのパターンをチャート上で確認し、他のテクニカル要因と組み合わせてトレードの意思決定を行います。

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